- 移住する前に準備しておくことを知りたい
- 地方移住を検討しているが、目的がざっくりしている
- どこに移住すべきか迷っている
地方への移住を検討しているが、移住先候補が多すぎて絞りきれなかったり、移住後の生活の不安が頭をよぎったりして、なかなか検討段階から具体的な行動に進めないという方は多いのではないでしょうか。
実は、数年前の僕も同じような状態でした。
移住はしたいけど、なにから調べればいいのか?
調べたはいいけど、候補地が多すぎて余計に迷いが生じる。
こんな繰り返しで、なかなか行動に移せませんでした。
この記事では、移住前に準備しておきたいこと、考えておきたいことを、僕自身の体験談を踏まえたうえで説明していきます。
この記事が、みなさんの今後の移住生活を後押しするきっかけとなれば幸いです。
地方移住・田舎暮らしの準備手順3STEP

移住する前に準備しておくべきこととして、一番大切なことはどんなことでしょうか?
移住に伴っての、知識や引越し等の費用、移住後の仕事のこと、考えることは山ほどあるのですが、一番大切だと感じたことは自分の頭の中を整理することです。
情報収集もとても大切なことで必要なことになりますが、収集した情報を実際の移住に向けて有効的に活用していく為にも、段階を踏んでひとつづつ頭の中で整理していきましょう。
STEP1:地方へ移住したい目的をはっきりさせること

まず、一番最初に時間をかけてでも考えたいことは、移住をする目的です。
なぜ、地方へ移住を検討しているのか?
移住後の生活で、ご自身が望んでいるものは何なのか?
今の生活と比較して、どんな部分を一番変えたいのか?
この部分を、しっかり自分自身で答えられるようにすることが移住に向けた第一段階だと僕は感じました。
ここの目的意識が明確になっていないと、移住後に思い描いていた生活がおくれなくて嫌になってしまったり、後悔してしまう原因となってしまいます。
参考までに、令和2年5月に「内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局」が発表された、アンケート調査結果の一部を抜粋してご紹介させていただきます。
質問内容は、「あなたが移住先で期待するライフスタイル、移住先で実現したいことは何ですか」という問いになります。
順位 | 項目 | 割合 |
---|---|---|
1 | 自分に合った生活スタイルをおくること | 43.1% |
2 | スローライフを実現すること | 39.3% |
3 | 食べ物や水、空気がおいしい環境で生活すること | 35.3% |
4 | 健康的な生活を送ること | 34.6% |
5 | やりたい仕事、自分に合った仕事をすること | 33.1% |
6 | 趣味を楽しむこと | 32.6% |
7 | 仕事と生活のどちらも充実させること | 27.5% |
8 | 気候が暮らしやすいこと | 22.3% |
9 | 生活コストを削減をすること | 18.1% |
10 | 自然の多い 環境で子育てすること | 16.6% |
らし(以下「地方暮らし」)」の意識・行動を把握するためのWEBアンケート調査(令和2年1月)参照
これから、移住を検討されている方は、まずご自身の移住の目的や求めるものをより具体的に明確にして、移住先を検討していきましょう。
例えば、1位の「自分に合った生活スタイルの実現」についても、さらに具体的に考える必要があるでしょう。
「土日は必ず自由な時間を確保したい」「地方には移住したいけど、田舎すぎるのはちょっと」等、より具体的に考えていくことで、仕事や住居の場所についても大きく変わってきます。
メモやパソコンで書き出して、できればその課題となることやネックとなることまで考えていければ、この先の情報収集の幅を絞りこむことができて効果的に準備ができるはずです。
STEP2:移住先の絞り込みと情報収集

移住も目的を自分でしっかり把握できたら、次に移住候補地を絞りこんでいきましょう。
STEP1で決めた目的に沿って、ある程度地域や条件を狭くしておくと絞り込みの作業がスムーズになります。
ネットから情報収集-①
まず最初の情報収集は、一般社団法人移住交流推進機構さんが運営している「ニッポン移住交流ナビJOIN」から始めていくことを僕はおすすめしています。
理由としては、移住に関しての情報や地域毎の魅力まで多数の情報が掲載されていることはもちろん、日本全国の自治体や企業から、日々最新の情報が寄せられているサイトだからです。
移住候補地の魅力はもちろんのこと、市町村レベルの支援情報まで確認することができる為、僕自身もかなり役立たせてもらいました。
各自治体の移住支援制度の種類や内容については、こちらの記事でも説明しています。
気になる方は、参考にしてみてください。
ネットから情報収集-②
ここまで絞り込んだうえで、次に必要になることとして、候補地のより詳細の情報を確認していく必要があります。
こちらに関しては、各都道府県、各市町村のHPを直接確認してみましょう。
自治体によっては、移住者に対しての役に立つ情報だけをまとめたポータルサイトを用意している為、そちらでより詳細で分かりやすい情報を収集可能になります。
各自治体では、移住者を獲得する為の取り組みイベントやより便利な支援体制を整えているところが多く、その地域の魅力と併せて確認していきましょう。
ここで、同時に調べておきたいことは、候補地のデメリットの部分です。
例えば、天候や災害といった部分です。
情報収集をしていると、ついついメリットや魅力の部分について深堀りしがちになってしまいます。
必ず、その地域の障害・デメリットとなる部分も調べておきましょう。
結果、最終的に【メリット>デメリット】となれば移住地の決定まで最終段階です。
直接「聞く」「行く」ことによる情報収集
ここまでくれば、最終段階です。
ここで重要なことは、自分の耳で「聞くこと」そして、自分の足で「行くこと」です。
ネットの情報だけでは、どうしても曖昧な部分や分かりにくい部分というものが出てきます。
この部分を、適当にして移住計画を進めてしまっては、移住後に後悔したりストレスになったりすることが発生します。
まずは、気になったことや曖昧な部分については、各都道府県・市町村HPから担当の方に問い合わせして聞いてみましょう。
場合によっては、HPでは発見できなかった役立つ情報も聞けるかもしれません。
そして、ここも重要ですが、直接現地に足を運んで下見をしましょう。
HPの情報やグーグルマップだけでは、分からない部分が、直接足を運ぶことで感じれることが多いです。
空き家バンク等の利用を検討している方は、担当者さんに伝えると案内してくれることもあります。
行動しなければいけない部分ですので、少し邪魔臭かったり、面倒臭いと感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、移住後に後悔しない為にも、実施されることを僕はおすすめします。
STEP3:移住スケジュール計画と費用算出

移住先が決まったら、次は実際のスケジュール計画と移住にかかる費用の算出です。
現在の生活から、移住後の生活への移行部分になりますので、ひとことで移住計画スケジュールといっても意外と労力が必要となる部分です。
まずは、移住スケジュールについて考えていきましょう。
移住計画スケジュールについて
移住先を決めてから、実際に引っ越して生活をスタートするまで、僕の場合は約3カ月程かかりました。
ここは、その人それぞれの置かれている環境によって差が出る部分だと思います。
例えば、現在の仕事内容だったり、一緒に移住する家族の有無が大きく影響してきます。
ですので、一概に何カ月くらいの計画が必要ということはありませんが、ある程度余裕を持った計画を組むことをおすすめします。
なぜなら、自分ひとりですすめられることばかりではないからです。
仕事絡みのことや、家族関係の人、移住先の住居や仕事絡みと様々なことを考慮していく必要がある為、計画通りに進まないことも大いに想定されます。
事前に余裕を持った計画を立てておくことで、大きく計画を変更しなければいけないリスクを抑えてすすめていきましょう。
移住にかかる初期費用算出について
ここでは、移住にかかる初期費用について考えていきましょう。
移住するにも、引越し費用や移住してからの住居費、自家用車をお持ちでない方は購入費、維持費等が必要になってきます。
ここは、必ず自身で把握しておかないといけない部分ですので、移住スケジュールを計画する段階で、一緒に計算して考えておきましょう。
項目/家族構成 | 3人家族(距離500km以内) | 2人家族(距離500km以内) |
---|---|---|
引越し代(5月~2月を想定) | 12万円 | 11万円 |
住居費用 | 下記内訳 | 下記内訳 |
敷金 | 9万円 | 12万円 |
礼金 | 9万円 | 6万円 |
仲介手数料(1カ月) | 4.9万円 | 6.5万円 |
家賃(1カ月) | 4.5万円 | 6万円 |
火災保険料 | 2万円 | 2万円 |
自動車購入費用 | 80万円(中古) | 保有 |
その他費用 | 20万円 | 30万円 |
合計 | 約141万円 | 約74万円 |
移住先までの距離や、移住後の住居形態、自家用車の有無によって、個人差が出る部分ですので、一概に上記と同様の金額になることはありませんが、ご自身の状況とも照らし合わせながら、参考にしてみてください。
費用に関しては、こちらの記事でも詳しく解説してます。
良ければ、参考にしてみてください。
まとめ

今回の記事では、地方移住への準備手順について説明させていただきました。
まずは、移住の目的や、移住後に求めるものを明確にしましょう
目的や求めるものは、人それぞれ違っているものです。
この部分が明確になっていないと、移住候補地の絞り込みに時間がかかってしまいます。
次に、移住先の絞り込みと情報収集が必要です。
ついつい、地域の魅力や条件の良い支援制度に目がいきがちですが、天候、災害リスクといったデメリットとなる部分にもしっかりと目を向けて絞り込んでいきましょう。
最後に、移住スケジュールと初期費用の算出です。
移住スケジュールは、自分以外の人や会社との兼ね合いも影響してきます。
ある程度、期間設定に余裕を持ってスケジュールを組んでいくことが、イレギュラーを排除するうえで大切になってきます。
初期費用は、引越し費用はもちろんですが、移住後の住居費や自家用車費用も頭に入れておかなければいけません。
また、費用に関してもスケジュール同様に、余裕を持たせて考えることで、万が一想定外の出費が必要になった際に対応できるようにしておきましょう。
僕もそうだったのですが、実際に移住するにあたって、考えることも、調べることも、行動することも多くなると思います。
しかし、移住後の理想のライフスタイル実現の為に、必要なことになってきますので、慎重に慎重を重ねて後悔しないようにすすめていきましょう。
この記事が、みなさんの移住生活に少しでもお役に立てれば幸いです。
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