介護業界は、都会でも田舎でも人手不足が深刻化している業界です。
そのため、地方や田舎に移住して転職を考えられている人にとっても、転職しやすい業界になります。
これは、40代50代からの転職でも同様のことが言えます。
しかし、実際に40代50代で介護業界に転職を考えた際には、いくつか不安に感じる部分もでてくるのではないでしょうか。
「40代50代で介護職に就いても、将来のキャリアプランが不安」
「未経験で無資格だけど、転職後に苦労しないのだろうか」
「介護職は身体も動かすので、体力的に不安を感じる」
この記事では、このような不安を解消できるよう、介護業界への転職前に知っておきたいこと、理解しておきたいことを詳しく説明しています。
移住や転職は、人生においてターニングポイントとなる大きな岐路です。
不安や疑問を解決したうえで、自信を持った選択ができるようにしていきましょう。
40代50代未経験での介護業界転職は可能?

40代50代で多くみられる介護業界への転職
介護職は、都会や田舎問わず求人募集が多く見られる仕事です。
また、40代や50代未経験で転職に成功されている方も多いのも介護職の特徴です。
実際に40代50代で転職して、人生経験や社会経験といった若者にはない能力を活かして活躍されている人も多いことから、これから自身が活躍する仕事を選ぶうえで、適した仕事のひとつといえるのではないでしょうか。
地方や田舎の仕事のニーズとマッチしている
仕事の選択肢という点においては、都会と比較すると田舎はどうしても少なくなってしまいます。
しかし、看護職に関しては、地方や田舎でも多くの人から求められ、必要とされる仕事です。
日本では高齢化問題も叫ばれていますが、この問題は地方や田舎でも同様のことが言えます。
高齢者が多い地方や田舎では、この介護職という仕事のニーズが高く、より必要とされる仕事なのです。
介護業界の人手不足
数年ほど前から、介護業界全体の待遇改善を国が主導しておこなっています。
実際に、年々介護職に対する待遇も良くなってきており、働きやすい環境が整ってきているのが現状です。
しかし、それでもまだ介護業界の人手不足は改善には至っておらず、企業も人材確保を目指しているところが多いといえるでしょう。
経験・資格・年齢問わず求人募集をおこなっているところも多い為、40代50代での転職成功に繋がりやすい仕事といえます。
今後も必要とされ続ける仕事
先ほども申し上げましたが、今後も日本の高齢化問題は続いていきます。
高齢者の数が多くなれば、当然のことながら介護の仕事のニーズも高まっていくことが予想されます。
だからこそ、40代50代で介護業界へ転職しても、長期間働き続けることも計算でき、将来のキャリアプランを描きやすいのです。
40代50代の転職で介護職がおすすめな理由

将来的なニーズも安定している仕事
将来的にも、介護職はどの地域でも必要とされる仕事です。
日本での高齢者の割合は、2018年時点で28.1%と総務省が発表しています。
また、2040年には高齢者割合は35.3%にも及ぶとも言われています。
このような観点から、今後も介護職に対するニーズは高まっていく傾向になり、安定した仕事のひとつとなることが予想されます。
自分の生活に合わせた働き方も可能
介護施設等で働いている方は、人それぞれで働き方が異なり、正社員の方、パートの方、派遣の方と様々です。
出勤する曜日や時間帯を選べたり、時短勤務を選択できたりする就業先もあります。
また就業先によっては、夜勤があるところもありますが、老人ホーム等では日勤での勤務が主となります。
自身の働き方という点も、最初に考えたうえで求人募集をチェックしていきましょう。
未経験・無資格でも働くことができる
介護職は、未経験や無資格でも転職することが可能なところが多いです。
理由は、業界全体の人手不足や働きながら実践の中で学べる機会が多いといったことが挙げられます。
また、人と人との繋がりが大切になってくる職種でもある為、経験や資格よりも人間性の部分が大切になってきます。
未経験者でも早く仕事を覚えられるように、丁寧なフォローや研修をしてくれるところも多いので、そういった点も事前にチェックしておくと早い段階での活躍に繋がります。
キャリアプランを明確に持ちやすい仕事
介護業界自体のニーズが今後も高まり続けることが予想される為、長期間継続して働くことが可能な仕事です。
その中で、自身の将来のキャリアプランも明確に立てやすいといえるでしょう。
40代50代で転職したとしても、その先10年~30年働くことも可能な為、将来的に自身がどのような立場・役割で働きたいのか、その為に必要な資格は何なのかを逆算して考えていきましょう。
得られた知識や技術を自身の周り人への介護に活かせる
介護の現場で働くことで、必然的に介護に対する知識や技術も身についていきます。
それらの知識や技術といった点は、自身の周りで介護を必要とする人にも役立てることが可能です。
実際、40代50代で介護業界へ転職する理由でも多いのが「親の介護がきっかけ」です。
介護する際の対応方法等はもちろんのことながら、入所施設を選ぶ際にも仕事での経験・知識が活きることでしょう。
40代50代が介護職で気を付けておくべきポイント

体力面の必要性
介護の仕事は、高齢者の方への身体介護など、現場である程度体力が求められる仕事でもあります。
夜勤が必要になってくる施設もありますので、自身の体力面も想定しながら選ばなければなりません。
今は大丈夫だが、将来的には不安を感じるという方は、キャリアプランを明確にして管理職などを目指す為の資格取得を計画していきましょう。
上司が年下である可能性がある
介護業界で働く人の平均年齢は、他の職種と比べても高い傾向があります。
しかしながら、先輩社員や上司が年下であるという可能性は当然のことながらあります。
もちろん、仕事においてのアドバイスや指摘、教育を受ける機会もありますので、謙虚に対応できるよう心構えをしておく必要があります。
介護業界への転職動機を考える
介護業界へ転職する理由については、求人応募する前に振り返って考えておきましょう。
「他に仕事がないから」「介護職ならすぐ転職できそうだから」などといった、考え方であれば恐らくは転職しても仕事が続けられず退職してしまうリスクが高いからです。
介護の仕事は、多くの人から求められ必要とされる仕事ですが、決して甘い楽な仕事ではありません。
そのことを頭に入れ、転職動機を改めて考えたうえで、転職への一歩を踏み出すことが大切です。
40代50代が職場から必要とされる能力

人生経験や社会経験を活かした「人間性」
40代50代未経験で転職する際に、仕事で求められることは「人間性」です。
特に、介護は人との関わり合いがとても大切な仕事です。
今までの人生経験・社会経験を活かして、周りの人から尊敬されるような人材を目指していきましょう。
新しい仕事や職場環境に適応する「柔軟性」
新しい仕事や職場環境に適応するのは、とても大変なことです。
しかし、これまで様々な環境で仕事や生活を送ってくる中で培ってきた経験は、40代50代ならではの強みです。
新しい仕事や環境の中でも、落ち着いた立ち振る舞いや適材適所な行動を心掛けることで、なくてはならない必要な存在になることができるでしょう。
周囲からの意見やアドバイスを受け入れる「謙虚さ」
転職して新しく仕事を始める際は、どうしても周りの人や上司から色々と教えてもらわなければなりません。
その際に求められることが「謙虚さ」です。
謙虚さがあれば、周りの人も色んなことを話しかけやすくなり、結果的に仕事を覚えるスピードも速くなります。
また、職場環境を良くするという意味でも「謙虚さ」は大切です。
自分自身の為にも、常に謙虚な気持ちを持って仕事に向き合うことを意識しましょう。
【40代50代未経験者】介護職のキャリアプラン

介護関係の資格を取得することで、転職成功率をグッと引き上げることが可能になります。
実務未経験でも取得できる資格もありますので、資格を取ってから転職活動に臨むのもひとつの選択肢となります。
また、介護職唯一の国家資格でもある介護福祉士は、実務経験が必要となる資格ですので、介護業界でキャリアアップする為に転職後最初に目指すべき資格といえるでしょう。
まずは「介護福祉士」の取得を目指す
40代50代未経験で介護業界へ転職する方が、まず最初に取得を目指したい資格は「介護福祉士」です。
国家資格でもある介護福祉士の資格を取得する為には、3年以上の実務経験が必要となります。
今後、介護職でのキャリアアップを目指している人にとっては、基盤となる資格となりますので、まずは介護福祉士の資格を目指して頑張っていきましょう。
キャリアプランに応じて資格取得を計画
介護福祉士の資格を取得したら、次は自身のキャリアプランに応じて取得すべき資格を選定していく必要があります。
介護職の現場は、肉体的な負担も大きい為、知的労働が主になるケアマネジャー等を目指していくのも選択肢のひとつではないでしょうか。
介護関係の国家資格は「介護福祉士」が唯一になりますが、ケアマネジャー等の試験合格率も20%前後と難易度高めといえます。
その為、早い段階でキャリアプランを設計し、計画的に目指していく必要があります。
最終的には「管理職」を目指すのが理想的
介護職に長期にわたって関わっていく為にも、最終的には管理職を目指すのが理想的といえます。
管理職の仕事は、施設の運営等の存続に関わる大切な仕事です。
管理職へキャリアアップする方法は、施設によっても様々ですが、前提として介護福祉士の資格を取得したうえで、その施設に貢献し認められる存在になっていく必要があります。
資格の取得は、給料面にも直結してくる部分ですので、自身の生活の為にも積極的に目指していきましょう。
自分に合った職場を探す方法

未経験者に対してのフォロー体制を確認する
未経験で転職する場合は、未経験者に対してのフォロー制度、教育制度の内容や有無がとても大切になってきます。
どれだけやる気があっても、仕事を覚えたり慣れる為の環境がなければ、精神的にも消耗してしまいます。
そうならない為にも、入社時のフォロー・サポートをどの程度してもらえるのかという点は事前に必ずチェックしておく必要があります。
転職サイトを活用して相場を知る
転職サイトに無料登録して、求人の相場を知ることはとても大切なことです。
自身の想定している条件で働ける職場があるのかをチェックしていきましょう。
相場は、地域によってかなり差が出てくる部分です。
自身が働く地域の求人に目を通してチェックしていきましょう。
転職サイトは複数無料登録して活用する
転職サイトは、複数登録するのがおすすめです。
各転職サイトによって、情報が豊富な地域に差があります。
また、大手転職サイトに求人を出したいけど、お金がなくて求人を掲載できないような企業もたくさんあります。
その為、ひとつのサイトだけでなく複数サイトに登録してチェックすることで、より自分に合った職場を見つける機会が増えます。
まとめ

介護の仕事は、どの地域でも必要とされ求められる仕事です。
40代50代の未経験の方でも転職しやすく、活躍しやすい職種ともいえます。
また、この先も必ず必要となる仕事でニーズも安定しており、40代50代で転職しても10年~30年程働くことができることでしょう。
しかし、介護の現場は決して甘い仕事ではなく、常に人に寄り添い関わり合いながら体力も必要になってくる仕事です。
逆に言えば、だからこそ「やりがい」や「プライド」を持って働くことのできる仕事だとも言い換えることができます。
転職する際は、職種に関わらず色んな不安も湧いてきますが、今までの人生経験や社会経験を活かして、多くの人から必要とされる介護という仕事に挑戦してみてはいかがでしょうか。
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