インターネットで「移住」と検索すると、第二検索で「失敗」というワードが出てきます。
恐らく、多くの方が「移住に失敗したらどうしよう」という「不安」を抱えているということの表れではないかと推測します。
この感情が生まれることは、ごく自然なことであり、実際に僕自身も移住前に抱えた感情でもあります。
では、この「不安」という感情に対して、どのようにして向き合い、考えていくべきなのでしょうか。
事前の準備次第で、移住における失敗のリスクは限りなくなくすことが可能だと考えています。
この記事では、実際に移住して田舎で生活している、僕自身の経験や感じたことも踏まえつつ、移住前に考えるべきことをポイント毎に分けて説明していきます。
みなさんが移住する際に、「不安」ではなく「期待感」を持って行動できるよう少しでもお手伝いできれば幸いです。
そもそも移住における失敗とは?

移住における失敗とは、具体的にどういったものなのでしょうか。
どうなった時に失敗だったと感じてしまうのでしょうか。
それは、移住後に自分のイメージ通りの生活がおくれなかった時だと、僕は思っています。
移住に関心を持っている人は、「今の生活」<「移住後の生活」を思い描きます。
つまり、移住を失敗させない為には、
- 少なくとも今の生活より良いものであること
- 自身がイメージした移住生活を満たすこと
この2つを満たさなければ、失敗だったと後悔してしまうのです。
逆を言えば、「今の生活の不満や改善点」を自身でしっかり整理し、「移住後の生活」についての情報収集を入念に行うことで、移住が失敗だと後悔する可能性は極めて低くなると考えています。
だからこそ、移住に失敗しない為には、ネットで「移住+失敗」と検索するよりも、自身の頭の中を整理して必要な情報を収集することに時間を費やすべきだと僕は思います。
情報収集する前に必ず実施しておくこと
移住したい目的は?移住後に実現したい生活は?

まず、大前提として自身が移住したい「目的」を明確にすることがとても重要です。
この「目的」の部分は一人一人異なる部分でもある為、インターネットで検索しても答えが出てくるものではありません。
みなさんそれぞれ、移住後の生活に求めているものが存在するはずですので、まずこの部分を改めて明確にしてみてください。
こちらは、令和2年5月に「内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局」が発表された、アンケート調査結果を抜粋したものです。
順位 | 項目 | 割合 |
---|---|---|
1 | 自分に合った生活スタイルをおくること | 43.1% |
2 | スローライフを実現すること | 39.3% |
3 | 食べ物や水、空気がおいしい環境で生活すること | 35.3% |
4 | 健康的な生活を送ること | 34.6% |
5 | やりたい仕事、自分に合った仕事をすること | 33.1% |
6 | 趣味を楽しむこと | 32.6% |
7 | 仕事と生活のどちらも充実させること | 27.5% |
8 | 気候が暮らしやすいこと | 22.3% |
9 | 生活コストを削減をすること | 18.1% |
10 | 自然の多い 環境で子育てすること | 16.6% |
らし(以下「地方暮らし」)」の意識・行動を把握するためのWEBアンケート調査(令和2年1月)参照
目的は、ひとつである必要はありません。
むしろ、仕事・生活・お金・家族等、色んな側面から考えて整理しておきましょう。
今の生活での不満な点は?

次に考えないといけないことは、「今の暮らしに対しての不満」「今の暮らしで改善したい点」です。
- 通勤ラッシュ等の人口密度の高さ
- 自然が少なく、空気が汚く感じる
- 家賃等の出費の多さ 等
このように、今自分が置かれている環境での不満点・改善したい点を思い当たるだけ考えてみてください。
もしかしたら、現状の暮らしにさほど不満がないという方もおられるかもしれません。
そういった方は、移住したい目的を踏まえて「本当に自分に移住という選択が必要なのか」を再考してみると頭の中が整理されて今後の選択に活きるのではないでしょうか。
不満はないけど、移住後の生活に期待が膨らむ
このように感じられた人は、移住目的を具体的に考えられている方だと思いますので、移住を検討する価値が十分にあると思います。
情報収集しなければいけないことの洗い出し

ここでは、これから自身で情報収集しなければいけないことを明確にしていきます。
- 移住したい目的は、現状の暮らしで実現できないのか
- 今の生活の不満や改善点は移住することで解決するか
- 今の生活の不満と移住目的が矛盾している点はないか
上記のポイントをひとつづつ考えていくと、即決で答えが出るものもあれば、「調べなければ分からない」ものも出てくると思います。
例えば
- 自身がやりたい仕事は、今の環境では本当にないのか?
- 候補に挙げている移住希望地は、自然が多く空気が綺麗なのか?
- 人口密度の低い田舎では、自身のやりたい仕事の求人がないのでは? 等
これらは一例にしか過ぎませんが、ここで挙がった疑問点や不明点は、全て解決するまで調べていかなければなりません。
この事前作業を曖昧にしてしまうと、移住後に自身のイメージと実態とのミスマッチが発生してしまう可能性が高くなってしまいます。
つまり、移住が失敗だと後悔してまうリスクが高くなってしまうのです。
悩む時間があるのなら行動する時間に充てること

地方や田舎に移住する前に、考えるべきことについてここまで説明してきました。
移住する際に最も大切なポイントは、この部分だと僕は考えています。
なぜなら、この部分が自身の中でしっかり整理できていなかったり、曖昧で間違った情報や知識で移住してしまうと、移住後に必ず実態とのギャップが生まれてしまうからです。
このギャップが生まれた時に、「失敗」「後悔」というネガティブな感情を抱いてしまいます。
そうならない為にも、時間をかけて頭の中を整理して、入念にひとつひとつ必要な情報を収集していきましょう。
もし、移住する前段階で「移住したいけど不安だな」「移住に失敗したら嫌だな」という方がいらっしゃったら、悩んで立ち止まってしまう時間を、移住に向けて行動する時間に充ててみてください。
その行動こそが、移住で失敗や後悔しない為の最も効果的な方法になります。
この記事が、少しでもみなさんの移住生活の参考になれば幸いです。
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